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制作実績にてご紹介した「しくじり歴史人物事典」の発売から2週間あまりが経ちました。
周りのお友達から「書店で目撃したよ!」&「買って読んでるよ!」と声をかけていただきました。
また増刷がかかったとの嬉しい報せもあり、イラストを担当させていただいた私としてもとても嬉しく思っております。
先日近くの書店に行き、自分のイラストが表紙になった本が置かれているのを確認してニンマリしてきました。
そしてしくじり本と同時発売の【あっぱれ歴史人物事典】も購入。
書店員さん、その節はお邪魔いたしました。
さて、今回のイラスト制作に関連した小ネタをいくつかご紹介。
その1:「お前さん、こっち(しくじり)側なのかい」
しくじり歴史人物事典とあっぱれ歴史人物事典ではそれぞれまったく別の人物が登場します。
しくじり歴史人物事典に登場する17人の偉人たち
織田信長 明智光秀 徳川綱吉 徳川慶喜 井伊直弼 蘇我入鹿
平将門 源実朝 足利義政 石田三成 平清盛
源義経 今川義元 武田信玄 田沼意次 西郷隆盛 芥川龍之介
私としては信長がしくじり側とは思いもよらなんだ、というのが初めて指示書を読んだ時の感想でした。
というより、偉人のしくじりにフォーカスして物事を考えたことがなかったかもしれない。
そういう意味では、今まで学校で習ってきたものとは少し違った視点から見ることができて勉強になりますね。
なんて楽しくてありがたい仕事だ…。
ちなみにホトトギス三英傑(と勝手に呼んでいる)の他2人の秀吉と家康はあっぱれ側に収録。
そりゃ表紙の信長もこんな風にひきつった表情になるわ。
その2:多種多様な最期
この本では偉人たちがどのような人生を歩んできたのかをすごろくに見立ててわかりやすく書かれています。
それゆえにゴールは偉人たちの最期のシーンが多かったんですが、こんなにもたくさん人が死ぬ間際を描くのなんて初めて。
病死とか討ち死にとか暗殺とか、若干後味の悪さを感じるような不穏な雰囲気なども混ぜつついろいろな最期を描きました。
石田三成と西郷隆盛は特にしんみりしちゃったな。
しかし、徳川慶喜だけはチャリに乗って笑顔で花を飛ばしていてとても平和な終わり方になっています。
ただのかわいいおじいちゃん。さすがは晩年趣味に勤しんで長生きしただけある。
その3:兜を装着している武将に注目
兜をかぶった人物は何名かいるんですが、その中で獅噛の兜が二人。
義経と信玄。持ち主の表情に合わせて表情豊かなのでぜひそこも楽しんで読んでいただけると嬉しいです。
獅噛が付いていなくても兜の表情(?)が豊かな者も一人いますが……さて誰でしょう?
こちらは読んでのお楽しみ!
その4:脇役もなかなか主張が激しい
メインは17人の偉人たち以外にも、彼らやその時代に関連のある人物もあちこちに登場しています。
中でもグイグイ来ているのは猿と狸でしょうか。そうです、ホトトギス三英傑の2人です。
個人的にお気に入りだったりするのは日野富子、菊池寛、ペリー、イチロー、古墳と埴輪…上げるとキリがないみたいです。最後のは人ですらないけどね。
でもほら、埴輪かわいくないですか?? お気に入りのカットです。
その5:担当の編集者さんに妙なことを口走る
送ってしばらく経ってからいらぬ情報をバラしてしまった気がしました。
「私は何を言っているんだ(恥)」と。
まるで毛深い人が好きみたいな感じですがそうじゃない…。
髪が長いのと眉が太いのとヒゲが好きなだけです。
ちなみにこの人物は私もお気に入り。
史実の単純明快で脳筋な感じも憎めなくて好きです。
その6:かわいいおみやげありがとうございます!
本の手前に置いてある「あっぱれチョコ&しくじりチョコ」。
この2冊に携わった東京近郊にお住いの関係者の方で集まって打ち上げをされたそう。
私は沖縄なのでうらやましいな~~~と思っておりましたが、「デザイナーさんからのおみやげです!」と編集さん経由でちょうだいしました。
これには見た瞬間、思わずニヤリ😏
それぞれあっぱれの赤・しくじりの青に合った包みのいろんなチョコレート菓子が入っていました。(中身も撮ればよかった…!!!)
なんと芸が細かい…さすがはデザイナーさんでございます👏
本を読んで喜びをかみしめながらおいしくいただきました。ありがとうございました!
その7:夢が叶った
何が起こっているのかね???
というのがこのお仕事のお話を頂いた時の最初の感想でした。
イラストのお仕事をするようになってしばらく経った頃に、いつか好きな日本史に関わるお仕事ができたらいいなと考えていたところにこのご相談。
信長が表紙にいる本の現物を手にしたときに「あぁ、夢が叶ったのね」という実感がじわじわと湧いてきました。
私が歴史に興味を持つようになったきっかけは、いとこが持っていた子ども向けの歴史図鑑を読んだことでした。
子どもながらに偉人たちの生き方に思いを馳せていたのを今でも思い出します。ませてるな。
そして歴史ものの本で記憶に残っているのが『武蔵坊弁慶』の弁慶最期のシーン。
小学校の図書館に学研さんの伝記漫画シリーズが揃っていたので恐らくそのうちの一冊だと思います。
検索してみても見覚えのあるタイトルまわりのデザイン。
絶対そうだ。あまりの懐かしさに咽び泣きそうです。
当時読んだそのシリーズは80年代発行らしく、すでに30年以上も前のものなので手に入れるのも難しそう。
今になって武蔵坊弁慶だけでいいから読み直したくて仕方がないです。
つい思い出話が長くなってしまいましたが…。
昔自分が本を読むことで歴史が好きになったように、お子さんが歴史に興味を持つきっかけになったり学習の助けとなれば幸いです。
おもしろいぞ、歴史。
思い出話は続くよ
続くんかい。でもここはさらっと箇条書きで。
- 歴史上の人物で最初に好きになったのは源頼朝
でも理由はまったく覚えてない。
- 古代日本の男性の髪型である角髪(みずら)に憧れて自分なりに結ったことがある
でもあれ、意外と難しかった。
- 小学生の頃に夏休みの自由研究として『川中島の戦い』の一幕を絵巻物風に描いた作品を提出
そして約20年ぶりに同シーンを今回のしくじり本でもちょろっと描いて実に感慨深い。
- その6で触れた従兄弟所有の図鑑はどこの出版社のものかわからない
おそらく約30年前に出されたもの。
シリーズものの図鑑で大きいサイズ(B4くらい?)のハードカバー、表紙のデザインはうろ覚えですがいろんな写真が六角形でハニカムみたいにレイアウトされていたような。
歴史以外にも動物、鳥、魚、昆虫、地球、天気?などなど、たくさんありました。
大型の図鑑シリーズは今も各出版社からたくさん出ていますよね。
それのだいぶ古い年代のものだと思います。
ですが検索してみてもそれらしきものが見当たらなかった…。
ので、お心当たりのある方はぜひぜひご一報ください。思い出に浸りたい。