「超ビジュアル!最強戦国武将No.1決定戦」の発売から約5か月が経ちました。
今回も制作にまつわる小ネタのご紹介です!
いろいろ書きたいことがあったのでちょっと暑苦しいかもしれない。
その1:実は憧れのシリーズでした
イラストレーターをしていると、いつかあの人と一緒にお仕事したいなとか、あの雑誌に自分のイラストを使ってもらいたいなとか、何かしら目標があると思います。
西東社さんの「超ビジュアル!シリーズ」はまさに私にとっての憧れであり目標でした。
書店や図書館に行くと必ず並べられてある大人気シリーズ。
かっこよくてリッチなイラスト、ページの隅から隅までぎっしりの情報量、全ページフルカラーのぜいたくさ。
描く仕事をしているとつい作り手側として作品を見がちですが、読者側としてもファンになること必至です。
子どもの頃に学校の図書館にあったら暗記するほど読んでいたに違いない。
メインを張るような美麗なイラストは私には厳しいけど、いつか何らかの形で参加できる機会があるといいなと思っていました。
そんな折にお声掛けをいただき、どれほど嬉しかったことか。
私にできることでしたら!精一杯努めさせていただきます!!という気持ちでお引き受けのお返事をさせていただきました。
嬉しすぎてメールの前で合掌したり小躍りしたりしたのはここだけの話。
その2:なんて眼福なお仕事なのか
私は解説コーナーのカットイラストの一部を担当させていただきました。
その際には他のイラストレーターさんたちがデザインした武将の立ち絵を参考にしながら制作を進めていたのですが……
その武将たちがカッコよすぎるのなんのって。
ラフの状態でもほぼ完全に仕上がってる感のある武将たちの姿に惚れ惚れしてしまいました。
なんて眼福なお仕事なのかと。
眼福〔がんぷく〕とは – 貴重なものや珍しいもの、美しいものなどを見ることのできた幸福。また、そういう幸福に会うこと。目の保養。
描きながら画面に向かって何度ありがとうございますと呟いたかわかりません。
正直、あまりにカッコよすぎて「描けねえ~~~再現でき~~~ん!!!」となったりしていました。
うっとりデレデレと苦悩を行ったり来たりで忙しない図。
今回は蒲生氏郷に心を撃ち抜かれました。
いただいた資料を見ていたらとんでもない男前が現れてびっくりした。
というか登場する50名の武将イラストも漫画も全部素晴らしいです。完全にファン目線で恐縮です。
皆さんの推し武将がいらっしゃいましたらぜひご覧いただきたい!
ちなみに後日、氏郷公のイラストを担当されたイラストレーター様に突撃してしまいました。
突然驚かせてしまいすみません🙇
その3:いつもと違うタッチが新鮮
西東社さんからは前の年に「小学生おもしろ学習シリーズ まんが日本の歴史大事典」のお仕事をいただいていました。
「まんが日本の歴史大事典」では頭身低めのかわいい感じのタッチでしたが、「超ビジュアル!シリーズ」は小学校高学年向けということで少し大人っぽい高い頭身のタッチが求められました。
普段私が描く人物イラストはデフォルメがほとんどなので、たまにリアル寄りの頭身で描こうとすると手が慣れるまでにちょっと時間が必要なんですよね。
慣れた頃でも油断すると元の描き方に寄っていってだんだん背が縮まってきます。
せっせとラフを描いて一晩置いてから見るとなんか寸詰まりになっていて描き直すこともしばしば。
頭身の高さの違いだけでなく、イラスト全体を見てもゆるさやギャグ描写はほぼ無し。
うっかり手癖で描いたラフに「ここの表現がギャグっぽいので直していただいて…」と指示をもらったりもしました。
今後のためにもこういうイラストがサラサラと描けるように精進しようと心に誓いました✍️
その4:2冊目の超ビジュアル!
「最強戦国武将No.1決定戦」発売後、ありがたくも次の超ビジュアルシリーズのお仕事をいただきました。
自分なりにいろいろ反省点があったので(※どのお仕事でも必ず反省点はある)、もし次の機会をいただけるならそのときまでに見直すぞと鼻息荒くしていたところにすぐチャンスをいただきました。
もう心から感謝感激ありがとうございますという気持ち。
ということで、「超ビジュアル!日本の城大事典」
つい先日、2024年7月11日に発売されました🏯
こちらもどうぞよろしくお願いいたします🙏
その5:このページがひそかな楽しみ
本の最後の方に「イラストレーター・まんが家紹介」というページがありまして、
・制作者名
・描いたイラストの1カット
・担当したページ
これらの情報を一覧にして載せてくださっています。このような感じで👇
本を読んでいて、「このイラストって誰が描いたんだろう?」って気になることありませんか? 私はある。
イラスト・まんが制作者が多数携わっていると、どなたが何を担当しているのかわかりづらいものです。
それが名前+イラストの合わせ技で紹介してくださっていると一目でわかりやすい!
「このイラスト好みー! ○○さんっていう人が描いてるのね☺️ 他の作品も見てみたいな」
という具合に情報が得られてさらに別の作品を知るきっかけにもなるんですよ。
多くの方にとっては特に知らなくてもいい情報なのかもですけど、私は気になる。ファン目線で。
(……もしかしてこれって少数派だったりしますか?)
先日、担当の編集者さんにその想いを(多分)暑苦しくない程度にお伝えしたところ、
「クリエイターの方たちへの感謝と愛とリスペクトをささやかながら示しています😊」
とのお返事をくださいました。
そのような想いでページを設けてくださっていると知って感動してしまいました。
すごく素敵なページだと思います!!!👏👏👏
そしてハッと我に返って、超豪華な制作陣の中に私のような者まで混ぜていただき、いやはや大変恐縮しております。今後も驕ることなく精進します。
⚔️・・・・・・・・・・🏯
超ビジュアル!シリーズはこれまで私が携わってきたようなおもしろ系とは真逆の立ち位置にある本で、描く際にはなんとなく気持ちも締まり毎日粛々とペンを進めていました。
武将たちのイラストに見惚れてデレデレすることはあったけど。
そんなわけで、とても良い刺激を受けたお仕事でした。
今後の制作にもどこかで必ず生きてくるはず。頑張ります💪